「仕方ないなぁ。ところで、君、今回だけだよ。」 頭の中でそんなやりとりがあった後、半袖で付けてもおかしく無さそうな、 夏の普段使いに合いそうな時計を手に入れた。 ゼニスのもので名をクラス エルプリメロ HWという。 HW=ハンドワインディング、手巻きの時計。 エルプリメロって、世界初の自動巻きクロノグラフを目指して作られたのに、 それを後からローターを取りさって手巻きにしたって云う‥‥。 よく意味が判らない、その本末転倒ぶりにグウッと来る。 とはいえ、機械のことはそれほど重要なことではなくて、 手巻きにしたことで得られたケースの薄さの方が僕を惹き付けたのかなぁ‥。 実際はちょっと薄過ぎるかな?と思わないでも無いんだけど(笑、 薄いってことは無理にラグを伸ばしてフィットさせる必要も無いし、 割とペタンとした、平坦なケースにしやすいってこと。 僕は、このペタンとした感じが好きなようで、文章じゃ中々伝わり難いかもしれないんだけど、 「複雑な曲線の連続体である手首の断面に板状のモノが載ってる」とでも言えば良いかなぁ。 だから、初めて実際に店頭で手首に色々なレベルソを載せてみたときも、 “ビッグレベルソ”じゃなく、より薄い“レベルソクラシック”に魅力を覚えたんだけど、 今回もそんな基準で40ミリケース、丸時計の中から丁度いい按配のものを探していたのです。 うっすらとアイボリー色の文字盤は周辺で1、2ミリほど落とされるボンベ状だったり。 ちゃんと目盛りに達する長針とクロノ針は先端が文字盤に沿って曲げられてたり。 黄色好きさん曰く「古くてもせいぜい15年ぐらい前に発表されたもんだと思うよ?」との事だけど、 その割りにクラシカルな要素がちらほら見られるのにも惹かれます。
by la_nuavo_vespa
| 2008-06-11 23:23
| 勘違いの時計ブーム
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