奈良自転車ツアー 前編
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奈良に行ってきました。自転車を担いで。



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長距離バスで自転車を運ぶことを覚えた我々は奈良行きの深夜バスを予約。
実質、週の真ん中二日しか休みがとれなかったからその前後を移動にあてる形に。

予想通り激しい睡眠不足を覚えながら、とりあえず自転車を組み立てる。
まだ目覚めたての奈良の街で開店している喫茶店を見つけモーニングセットで一息つく。

otoboke-yaさんはほとんど奈良のことを知らないという。
修学旅行で訪れたはずだけどその日は風邪で寝込んでたんだそうだ。
だったらやっぱり鹿さんに会いに行かねば。
「鹿と大仏しか知らんやろ!」って奈良県出身の同級生に言われたことがあったけど、
やっぱり鹿を自治体で飼ってるのは奈良だけだし、小鹿って立ち姿がかわいいよね。

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鹿と大仏。
同級生に怒られようがやっぱり押しの強さではそのツートップでしょう。
ってことで奈良公園に来たついでに東大寺も見学しとく。

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「仏像も着色が残ってるのに惹かれるんだよね」とotoboke-yaさん。
まあまあ、そういわず彫像として楽しんでくださいな。

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仁王像。運慶快慶の。
欧米的なプロポーションより相対的に「節」とか「骨」とかが太くなるので、
同じ身長だったらギリシャのヘラクレスより強靭なんじゃないだろうか。
武蔵vsミルコより絶対楽しいぞ、仁王さんvsヘラクレス。

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今回改めて思ったのがこういう巨大な仏像って昔の人はマジンガーZとかガンダムとかのように見えたんじゃなかろうか。当時最新の世界観を最新技術を駆使して作られた巨大なヒーロー。圧倒的な力を持ち、その力を借りれば願いも叶う対象。ましてインド色の強い闘神ともなればなおさらです。伊達政宗が幼少期、不動明王像の前で「かくありたい」と言うシーンを大河ドラマで見た記憶があるけど、ろうそくの灯やお線香、そしてああいった空間ではそういう気分になってもおかしくない。西洋の教会のステンドグラスや賛美歌などのそういった信心を固くする仕掛けと同じことだと思う。

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特に法具に見られる鋭利な造形って完全に凶悪な武器って感じ。
およそ、平安な造形ではない。
釈迦が生きた時代だって犠牲なしに平和が得られない現実があったんだろうと思う。

そんな感じで日本の仏教にある平和主義的イメージとのギャップがおもしろい。
これも京都より古い歴史を持つ奈良だからかな。
文化的な背景が、より中国からインド、または西洋色が強い気がする。

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その後正倉院だけ見てみる。
もう、ここに宝物は収められていないと今回初めて知りました。
なーんだ。てっきりお宝ががっぽりと。
整理もできてない状態で散乱してると勝手に思い込んでました。
そのせいか以前見た時よりも少し小さく感じる。

そろそろお昼時。
このエリアをあとに自転車にまたがって町屋を改造したお洒落風カフェまでちゃりちゃり。
ゆっくりとランチをとってたらぽつぽつと雨が。
やれやれ、こういう時自転車じゃつらいね。

どうやら、奈良を自転車で走り回るっていう当初の目論見は大きく軌道修正の予感。
雨が上がるのを待って観光地化された「ならまち」というエリアを散策。
背中への泥はねを気にする二人。

そこから軽くアップダウンのある自転車道や思い出の地を経由して‥‥

昼過ぎに降った雨と、睡眠不足からくる体のやられっぷりもあって、
まだまだ明るい時間帯に予定を3時間繰り上げて今晩の宿へ。
部屋のテラスからの眺望はなんと古墳だった。

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夜には月も出て、千と数百年変わらないだろう景色。
同じ位置、同じ角度から何人の人が見たんだろうなどとセンチメンタルなことを考える。




◇◇◇

さてさて2日目は無事自転車で走れたのか?
自転車編を含め明日に続く。
by la_nuavo_vespa | 2006-09-08 00:42 | ちゃり
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