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空冷最終モデルというロマン
トライアンフの社外パーツは未だ届かず。
オカマほられただけなのに事故の修理が終わらず困ったもんだ。
しかしその間、保険会社持ちでレンタルバイクが借りられるので、
レンタルバイクでツーリングするってのもまた一興、
それはそれで楽しいかなと気持ちを切り替えることにした。

ならば何を選ぼうか。

どうせなら空冷モデルに乗っておこうと考えた。
〜大型二輪も排ガス規制で空冷モデルが姿を消す〜
そう言われ続けて今までよく持ちこたえたとも言えるけれど、
そろそろ本当にヤバそうな感じになってきたし。
乗っておくなら今しかナイ?と。

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そういえば、地元の同級生が2010年頃に空冷最終モデルのポルシェを買ったのを思い出す。

僕自身は正直、空冷エンジンに関して特別な思い入れや郷愁はない。
16歳の夏、初めて自分の名義で買ったのはVFR400Z(困ったことに、このバイクがスタート地点だったおかげでトラの丸目二灯がかっこいいと感じる変な美意識が植え付けられた)だったし、一年経たずにCBR400RRに乗り換え。高校生の頃から既に水冷モデルこそが普通のバイクで、唯一大学生の頃乗ってたSR400以外、空冷モデルを所有したことがない(小排気量車はのぞく)。

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でもポルシェに乗るような人種がこだわるのは理解できるし、今買わなきゃもう乗れないからと、
2010年当時でも程度の良い車体を見つけるのは困難な中、近畿一帯の在庫を調べてまで、
なんとか手に入れたという彼の話が興味深かったのは確か。

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レンタルバイクに話を戻す。
5月22日、いつもの皆で西伊豆へ向かうのに借りたのは空冷のボンネビルT100だった。
試乗したことはあるけれど、それはもう随分前の話で、
今年水冷になったストリートツインに試乗した時、
この空冷マシンがどんな感じだったか忘れていたからね。
確認の意味もあって、一度存分に乗っておきたかったのです。






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乗り始めて2時間ぐらいは乗りにくくて仕方が無かった。

まずポジションに違和感。僕の体格が悪いのかハンドルが高すぎるし、
そのくせ手首付近で絞られすぎてるし、そもそもシートが低すぎるし、
ステップも低すぎる。

前輪が19インチのせいかホイールベースが長いせいか、あるいはその両方か、
まあ曲がんないわけです。しかもFブレーキはシングルで、
最新のスラクストンRのようにはいかない。ぎゃー止まんない、怖い怖い。

しかしターンパイクから入り、伊豆スカイラインを亀石まで走らせた頃には、
すっかり順応して、西伊豆スカイラインを海まで走った頃には、
気持ちよく飛ばせるようになっていた。
少なくともSR400(アレはフレームもサスもブレーキも酷すぎる)よりは遥かに真っ当で、
楽に速く走れる。当たり前だけど。

やっぱり数時間峠を走らせてみないと本当の意味でそのバイクを理解できないよなぁって
当たり前のことを改めて考えさせられた。
都内をちょろっと走っただけでは判らないことが多すぎる。
今回レンタルバイクで存分に走れたのは極めて有益だったし、
都内の試乗程度で判ったような気になっちゃいかんと思い知らされましたよ。

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最近のモデルと比べるとサスもブレーキもアレだけど、
フレームはしっかりとした剛性があるし、その分車体は重いけど、
エンジンは体感的には結構トルクがあるので、坂もそれなりに登ってくれる。
なかなか頼れるヤツですよ。

エンジンも水冷シリーズほどドカドカしてなくて、それがジェントルで悪く無い。
おだやかでマイルドだけど、しっかりとトルクはある。水冷のストリートツインや
スラクストンRほど直線的でフラットなトルク、シャープなパワーではなく、
トルク変動がある、人間的なトルク感。低速でのレスポンスも悪く無い。
いいね360度も。エンジンはこれもいいんじゃないかとも思う。
逆に最近ではこの爆発間隔の車種って少なくなってきたので面白いってことになるかもよ?
そもそも伝統的にトラは360度じゃなかったか。

ただコーナーで精緻な動きは出来ないし、最悪、車輪ひとつやふたつラインがずれても良いように、
安全マージンは多めにとる必要があるし、エンジンやフレーム剛性はいいけど、
ステップやマフラーがすぐ擦ってしまう位置にあるのだけはどうにもならん。
ゆるいサスや止まんないフロントブレーキをなんとかいなしながらリア中心で曲げていくと、
どうしてもバンク角に依存しそうになるけど、それにはどう考えてもバンク角が足りない。
これ、スクランブラーだと車高があがってもう少し普通に乗れるのかな?

レンタルバイクを返す時にステップやマフラーに削った跡がくっきり残ってしまっていて、
申し訳ないことになってしまった。車両保険を付けておいて救われたけど。
あまりバンクさせずに、ブレーキもあまりかけずにコーナーを抜けるという、
雨の日のような能力が必要になって来るので、まあほどほどに。

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このシートが見た目以上にフカフカ。
つまり、そもそもスポーツするようなシートじゃないってことだけど、
ツーリングでだらだら走っていてもずっとお尻が痛くならなさそうってのは褒めるべきところ。
車体の性格を考えると、コレ素晴らしいと思う。よく出来たソファーのようなシート。
(前日にotoboke-yaさんに跨がってもらったら、とても好評でした)

ひとつ強烈に感じたのが、思いのほかアメリカンな風合いがあるバイクだということ。
英車=ヨーロピアンでは決して無い。エンジンも車体各所も総じておおらかな感じで、
各パーツが割とゴツいものが付いてるような、(僕にとっては)謎の鉄の塊感が結構あって、
重いものをトルクで走らせている感じでもあり、尚かつマスの集中なんて考えははじめからなくて、
イタリア車とアメリカ車が対極にあるとしたら、割とアメリカ車寄りに位置してるというか。
(ハーレーの車体づくりがある意味ブレないので、そう感じるだけかもしれないけれど)
トラの水冷三気筒モデルとは全然違う。
そして水冷ストリートツインやスラクストンRのコンパクトさも無い。あの効率的な感じも無い。こっちはマイルドでおおらかで余力を残してる雰囲気がある。

なーんだ、アメリカ人も昔はイギリス人だったというか、
つまるところは同じ民族なんだなと考えさせられたバイクでしたね。

ギリギリ現行で買える(たぶんすぐにでも新車の在庫は無くなると思う)空冷マシンで、
空冷水冷とはたぶん関係なく360度クランクが楽しいエンジンで、
車体設計においては、思ったより現代的な部分が少ないってのが正直な感想です。
個人的にある種の異質感が面白いなあと終始新鮮な驚きで満ちておりました。

<そんなBonnevile T100試乗記ですが、空冷マシン試乗は次回に続く>


 
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by la_nuavo_vespa | 2016-06-28 23:22 | 素敵マシン | Comments(0)
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